バングラデシュでのFW(M1 伊藤)

2016年2月、専攻学術奨励金の助成を受けて、バングラデシュ南部に位置するChakariaという地域を訪問し、2015年7月に到来したサイクロンの被災時の状況やその後の復興の状況に関する調査を行いました。夫婦毎にアンケートを実施することで、人々が被災直後や復興の過程で直面した問題や果たした役割に関して、男女間で何らかの違いがあったかを明らかにすることが目的でした。

今回は6人のバングラデシュ人スタッフの協力の下、スタッフに1人1台ずつ配ったタブレット端末に回答を打ち込んでいってもらうという形でアンケート収集を行いました。アンケートの内容にミスがあったり、タブレットの操作がわからなくなってしまったり、途中で充電が切れてしまったり…と、様々なトラブルに見舞われながらも、6人全員が朝から夕方まで村中を駆け回ってアンケートを集めてきてくれたことには、感謝してもしきれない思いです。アンケートに快く答えてくださった村の住民の方々、調査を進めるにあたって様々なアドバイスをくださった先生方、奨励金を通して調査を後押ししてくださった専攻、そして、アンケートの回収のみならず、休憩中や移動中の会話を通して様々な示唆を与えてくださったスタッフ。私の研究は多くの人の支えがあってこそ成り立っているものなのだと実感し、ますます励まなければと思いを改める機会となりました。

写真は、調査を実施した村にあった橋を写したものです。サイクロン被災後は何世帯かがこの橋の上にテントのようなものを建て、しばらく避難生活を送っていたそうです。ここから見えた夕日が非常にきれいでした。